整形外科のポリクリ9日目。
今日は手術日だったので、朝から手術室へ。
1つ目の手術が長く、朝9時から昼3時まであった。
グループ別ゆえ俺とイシイさんしか学生はおらず、トイレに行くふりして1回タバコ休憩に行っただけで、あとはずっとマジメに見学していた。
学生が少ないと、あんまりサボれないにゃー。
つぁはぁ〜。
昼3時に遅い昼メシを食い、その後は夜7時まで手術見学をした。
ようやく帰れると思いきや、「明日発表だから、主治医の先生にレポートのチェックでもしてもらおうかな」とイシイさん。
そうか、明日は最終日で、レポートの発表だったな。
整形外科はレポートに関しては楽そうだけど、俺も一応見せておくか。
おっけーおっけー！
ちょうどフカオ（兄）さんがいたので、レポートを見ていただいた。
フカオ（兄）さんは、親切に指導して下さった。
でも、案の定、訂正個所はほとんど無く、「おまえ、まだあのアパート（昔フカオさんも住んでいた）に住んでるの？」「最近会ってないですけど、弟さん（フカオ組長）は元気ですか？」などと雑談していた時間の方が長かった。
だはー。
その後、恒例となってるらしいので、班員全員で病理のポリクリをしている班に差し入れに行くことになった。
病理へ向かって班員たちと病院の1階の廊下を歩いていると、前方で何やら異変が起きていた。
前方に倒れている老女と、それに寄り添って戸惑っている5年生。
ん？
・・・どうした！？
聞くところによると、老女が突然、倒れたらしい。
よし、任せろ！
俺が医者呼んで来てやるし！
その場所からは救急部が近くにあるので、そこに行けば何とかなると思い、ダッシュした。
すると、救急部に向かう途中、幸運なことに、ベテランの内科医が目の前を歩いていたので、とっ捕まえて連れて戻った。
老女を見るや否や、「ストレッチャー持ってきて！」と先生に言われたので、再び救急部へ走り、ストレッチャーを持って戻った。
そして、老女はストレッチャーに乗せられ、病棟へ運ばれて行った。
よし、これで俺の役目は終わりだにゃー。
おっけーおっけー！
一件落着した後、一緒にいた班員の女の子Iが言った。
「アワヤさんが走ってるの初めて見ました。アワヤさんも頑張るときがあるんですね。」と。
って、ざっけんな！
そりゃ、走るし！
この状況で「面倒くさいにゃー。僕は知らないのにゃー。」とか言ってたら、廃人どころか、人間失格じゃねーか！
そこまで腐ってないし！
こう見えても、俺だって医学生だし！
ざっけんなー！！
