俺も医学部に入って、早6年。
遂にこの日を迎えた。
今日は、医師国家試験を受けるため、福岡へ旅立つ日だ。
昼1時前、宮崎空港へ到着した。
空港の2階、搭乗待合室入り口付近には、国試へ向かう多くの同級生、そしてそれを見送る多くの後輩でごった返していた。
医学部の集団は、各部活ごとに更に小集団を形成していた。
しばらくキョロキョロすると、見慣れた顔ばかりの集団を発見できたので、そこへ移動した。
2002年4月、俺と一緒に入学した野球部員は、タナカ・カトー・フカオ・ミヨシ。
一緒に福岡へ向かう仲間が4人もいて、心強い。
野球部の後輩たちが、異口同音に「頑張ってくださいね！」と励ましてくれた。
そして、いよいよ旅立ちの時を迎えた。
しかし、ここでトラブル発生！
・・・あれ？
・・・あれあれ？
俺のチケットがない！
ざっけんな！
このままじゃ福岡へ行けないじゃねーか！
チケットが無いのは、俺だけではなく、同じようにカトーもフカオもミヨシも焦っていた。
5人のうち、福岡へのチケットを持っているのは、結局タナカ1人だけだった。
おかしいなー。
どこへ無くしてしまったんだろう・・・。
焦っていると、まだ3年生の後輩リックが、3つも先輩の俺に馴れ馴れしく言ってきた。
「あわにゃん、福岡はまだ早いんだよー。あと3年先のことだよー。あわにゃんは僕と一緒に国試受けるんだよー。」と。
えー！？
ざっけんな！
なんで3つも後輩のおまえと、一緒に国試受けなきゃいけないんだよー！
ここで目が覚めた。
なんだ、夢かよ！
いやー、ひどい悪夢を見ちゃったにゃー。
こんな現実離れした夢は久しぶりで、なんか気分悪いにゃー。
・・・って、ざっけんな！
全部正夢じゃねーか！
と言うわけで、野球部同期5人の中で、1人だけ国試を受けるタナカ、頑張ってにゃー！
あ、2回目の国試を受けるエトーさんも、ついでに頑張って下さいにゃー！
だはー。
