今日は土曜日なので、夕方5時に起きた。
しばらくして、俺は出掛ける準備を始めた。
今夜は宮崎市内にて、野球部の忘年会があるからだ。
いつも通り、廃人仲間のイシベの車で、俺とミヨシは宮崎市内まで送ってもらった。
友達が少ない俺とミヨシは、こういうとき、いつもイシベに送ってもらっている。
イシベ、いつもごめんにゃー。
そして、ありがとうにゃー！
野球部顧問のセトヤマ教授もいらっしゃり、夜7時から忘年会が始まった。
昨日はメシを食うの忘れたし、今日も起きてから何も食ってなかったので、かなりの空腹状態だった。
って言うか、もはや飢餓状態かにゃ？
だはー。
ところで、先週の土曜にキムチ鍋を作って以来、ずっとキムチ鍋しか食っていない。
2〜3人前のレシピを4回分、あとは雑炊を作ったり、うどんを入れたりして、この1週間を生きてきた。
さすがに、そろそろ別な食べ物が食いたくなってきたので、今日の忘年会場では何が出てくるのか楽しみだった。
・・・。
・・・・・・。
って、今日も鍋かよ！
しかも、俺が1週間食い続けた「キムチ鍋」じゃねーか！
ざっけんな！
と言うわけで、食事はあまり楽しめなかったが、酒は美味しかった。
学祭以来、3週間くらい全く酒を飲んでなかったので、いつもより何倍もビールが美味しく感じた。
ハイペースで酒は進み、あっという間に、良い気分になった。
らはー。
忘年会も中盤、セトヤマ教授が俺たちのテーブルにいらっしゃった。
セトヤマ教授はめちゃくちゃいい人なので、大好きだ。
今夜も教授を囲んで、熱い野球談議をしていた。
すると、突然、教授と目が合い、教授の手が俺の顔に伸びてきた。
ん？
なんすか？
伸びてきた教授の指は、最近伸ばしていた俺のアゴヒゲを掴み、それを思いっきり引っ張った。
いでででで！！
ちょっちょっちょっ、なにしてるんですか！
「いやー、立派なヒゲだと思って。」と笑う、セトヤマ教授。
って、その立派なヒゲを、なんで引っこ抜こうとしたんですか！
勘弁してくださいよー！
つぁはぁ〜！
すると、今度は逆方向から怪しい手が伸びてきた。
2年生のジーカーの手だった。
伸びてきたジーカーの手は、俺のアゴの下で、何やら「カチッ」という音を発した。
あちちちち！
って、ざっけんな！
俺のアゴヒゲ燃やしてんじゃねーよ！
「いやー、タナカさんに『やれ』って言われたんで。」と笑う、ジーカー。
ざっけんな！
そういう命令は、いちいち実行しなくていいんだよ！
おまえのせいで、俺のアゴヒゲ、チリチリになっちゃったじゃねーか！
タナカも、ざっけんな！
そんな感じで、今夜は楽しい忘年会だった。
2次会にも行き、その後ミヨシとラーメンを食い、深夜1時にタクシーで帰路に就いた。
そう言えば、ラーメンを食った後、ミヨシはなぜかミスタードーナツに寄り、1000円分ものドーナツを買っていた。
「ん？ なんでそんなに買ってるの？ 誰かへのおみやげ？」とミヨシに聞くと、「ざっけんな！ 全部自分で食うんだし！」と言っていた。
多分、明日1日分の食料なのだろう。
さすが、ミヨシ。
ぷぷぷっ！
