俺は小中高と、8月31日は常に憂鬱だった。
「今日で夏休みは終わり。明日からまた学校が始まる」と思うと、どこか遠くへ消えてしまいたい気分だった。
別に学校が嫌いだったわけではない。
別に友達がいなかったわけでもない。
ただ、「朝に起きて夜に眠る生活が始まる」というのが、とても苦痛だっただけだ。
俺は、深夜に起きているのが大好きだからだ。
って、ただの廃人じゃーん!
だはは。
そんなわけで、今日の日付を見たら、軽く嫌な気持ちになった。
でも、お構いなし。
今日も夕方に起き、オンラインゲームを始めた。
深夜2時頃、変な人を見た。
もちろん、戦国時代で。
「呉斌」という難しい漢字の名前の人が、稲葉山の城下町ですごく騒いでいた。
多分、漢字からして、中国人だろう。
「みんな、私を嫌い! 絶交リスト入れてもいいよ!」と、変な日本語で大声チャットでずっと騒いでいた。
大声チャットは、周辺にいるだけで、どんどん自分の画面内に文章が流れてくる。
次から次に、俺の画面は彼の叫び声でいっぱいになっていった。
途中から見たから、原因が何かは分からないのだが、かなり怒ってる様子だった。
俺はなぜか、人が怒っているのを見ると、とてもワクワクする。
昔から、学校で先生とか怒られると、怖い反面、それを楽しんでいた。
だから、こんなダメな人間になっちゃったって?
っぜーよ!
と言うわけで、ワクワクしながらその文章を見ていた。
変な日本語でキレてるから、とても面白かった。
最後に、彼はこんなことを叫んでいた。
呉斌「私もみんな嫌い! あなたたち、家にずっといるの人だけ! 学校と仕事ないの人だけ! あなたたち、廃人だけ!」
ぷぷぷっ!
意外と正しいこと言ってんじゃねーか!
ざっけんな!
最後に言っておくけど、今日の話と野球部の呉とは、全く関係ないにゃー。