あわにゃん日記

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退院サマリー

神経内科の研修も残すところ2日。
今日は最後の平日だが、新たに入院患者を入れられてしまった。
それに加え、4月からお世話になる呼吸器内科での患者の引き継ぎなどもあり、今日もとても忙しかった。
つぁはぁ〜。


なんやかんやであっという間に夜になり、俺は病棟のパソコンに向き合った。
担当患者9人分のカルテを書き上げ、今日入院してきた患者の病歴と診察所見もまとめ、ようやく満足していたら、指導医が近寄ってきて言った。
「アワヤくん、先週退院したAさんの退院サマリー*1、ちゃんと書いといてね!」と。
「Aさん…って誰だっけ…あ、あの人か! やっべえ、思いっきり忘れてた!」と一瞬の間に思いつつも、「はい、わかりました!」と平然を装って答えた。
すると、「その顔は、完全に忘れてたでしょ!」と指導医。
って、ざっけんな!
思いっきりバレてんじゃねーか!
つぁはぁ〜。


その後、退院サマリー書きを始めた。
サマリー系の仕事は明日の最終日にまとめてやろうと思ってたけど、思いのほか量が多いことに気付いた。
すでに退院した人の分だけではなく、俺がずっと診てきて近々退院になる人のサマリーも書いておかねば、次の研修医に膨大な負担となるからだ。
って、ざっけんな!
結局、10人近くの退院サマリー書かなきゃいけないじゃねーか!
つぁはぁ〜。


と言うわけで、しばらくずっとパソコンに向き合っていた。
5人目くらいに入り、そろそろウンザリしていたら、ここで予想もしない事件が起こった。
不意に背後から数人の足音が近づいてきたと思ったら、俺のすぐ横から若い女の子の声がした。




「あわにゃん! 2ヶ月お疲れ様でした!」




慌てて振り返ると、見慣れた7階西病棟の看護師さんたち。
一瞬、何が起こったのか分からず、パニックになった。
2ヶ月間、彼女たちとしょっちゅう会話していたけど、それはすべて仕事上のお話。
プライベートな話はただの1度もしたことがない。
そして、常に俺は「アワヤ先生」と呼ばれていた。
それが今、彼女たちは俺のことを「あわにゃん」と呼んでいる…。


「ブログ見てますよ! 看護師たち、実はほとんど全員知ってましたよ!」と笑う看護師さんたち。
って、ざっけんな!
みんな知ってたのかよ!
俺の全てを知った上で、何も知らないような顔して「アワヤ先生、定期処方をお昼までにお願いします」とか言ってたのかよ!
「アワヤ先生、入院診療計画書を出してください」とか言ってた人も、
「アワヤ先生、Bさんがお腹痛いらしいんですけど、診ていただけますか?」とか言ってた人も、
「アワヤ先生、Cさんがどうしてもお菓子を食べたいらしいんですけど、血糖高いからやっぱりダメですか?」とか言ってた人も、
実は全員、「こいつは『あわにゃん』と名乗って、アホなブログを書いてる」ってことを知ってたのかよ!
何も知らなかったのは俺だけかよ!
恥ずかし過ぎるし!
つぁはぁ〜!


数ヶ月前から、なぜか職場でどんどんバレるようになってしまい、このような事件は何度も起きているが、一向に慣れない。
「日記読んでるよ」と意外な人から言われるたび、毎回最大限にビビっている。
そして、「これは俺にとってプラスなのかにゃ? それともマイナスなのかにゃ?」と毎回頭を悩ませている。
日記のおかげで誰かと仲良くなれるのはいいような、単なる恥さらしなような…。
曲がりなりにも医師たる者が、こんなアホな文章ばかり書いてていいのかな…。
これ以上広まる前に、やめちまった方がいいかな…。


でも、今夜は声をかけてくれたかわいい看護師さんたちのおかげでテンションが上がり、夜12時過ぎまでサマリー書きを頑張れた。
だから、やっぱり俺はこれからも書き続けて行こうと思う。
男はバカだから、物事の判断基準なんてそんなもんだ。
ん?
バカなのはおまえだけって?
ざっけんなー!!



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*1:入院から退院までの経過・治療内容を要約し、最終診断名と転帰が記載されたもの。この科では退院から1週間以内に書かねばならない。