あわにゃん日記

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キセキ

眼科のポリクリ7日目。
今日は外来の日だった。
例によって1人の先生に付き、午前中はずっと外来見学をして過ごした。


昼メシを食って、少しのんびり過ごした後、夕方4時から素敵な准教授による講義があった。
医局に集められ、スクリーンでPowerPoint(プレゼンテーションソフト)を使う本格的な講義だった。
准教授は、1人ずつ順番に、何度も何度も俺たちに質問してきた。
不真面目な学生の俺は、当然ながらその質問には苦労した。


最初の質問から全然分からなくて、俺は「パス」を繰り返した。
しかし、あまりのパスの多さに、「アワヤくんはパスが多いな! パス禁止(笑)!」と准教授。
うーん、パス禁止か・・・。
困ったにゃ・・・。
つぁはぁ〜。


パスが禁止されたので、適当に「網膜剥離っすか?」などと答えたら、「ちがーう! これは糖尿病性網膜症でしょ(苦笑)!」と准教授。
って、全然違うじゃーん!
俺って、終わってんなー!
つぁはぁ〜。


その後もめちゃくちゃな解答を繰り返し、俺はすっかり准教授を呆れさせてしまった。
しかし、講義も終盤に差し掛かると、奇跡の前兆が現れ始めた。


准教授「この画像は、なんの病気でしょう?」
俺「うーん、えっと・・・。」
准教授「・・・。出血は見られる?」
俺「見られません。」
准教授「そう、見られないよね! こういう場合は何を考えるんだった? こないだ教えたよね?」
俺「あ、正常・黄斑前膜・黄斑円孔・網膜剥離でしたっけ?」
准教授「そう! で、その中でもこれはなに? 画像をよく見て!」
俺「・・・あ、裂孔原性網膜剥離っすか!」
准教授「そう!! やればできるじゃない!」


その次の質問は、「屈折異常(近視・遠視など)」に関する範囲だった。
俺の最も得意な範囲なので、普通に正解を答えることができた。
すると、「いいね、アワヤくん! ノッて来たね(笑)!」と准教授。
よし、俺の時代がキテるにゃー!
だはー。


そして、最後の質問は、「ぶどう膜炎」に関する範囲だった。
あ、3大ぶどう膜炎の1つである「サルコイドーシス」だけは、俺のレポート課題だったから勉強したな。(→2010年1月19日の日記参照)
「原田病」や「ベーチェット病」を質問されたら困るけど、何とか「サルコイドーシス」の質問が俺に回って来ないかにゃー。
・・・。
・・・・・・。
ぬおー!!
ホントにキタァァァァ!!


サルコイドーシスは教科書レベルのことなら完璧に知ってるので、質問は容易に分かった。
准教授が提示した画像に対し、「豚脂様角膜後面沈着物です!」と答えると、まさか俺が正解を出すとは思ってなかったようで、准教授も班員も「おおおお!」と驚いていた。
よし!
キテるな、俺っ!
ぷぷぷっ!


俺の次の人も、続いてサルコイドーシスの画像を示された。
しかし、答えられず、質問はその次の人に流れた。
そして、その次の人も分からなかったようで、質問はまたその次の人に流れた。
ん?
んん!?
・・・みんな答えられない。
サルコイドーシスって、普通の人はあんまり勉強しないのかにゃ?


結局、一周流れ、再び俺にサルコイドーシスの問題がやってきた。
流れてきた質問に、「雪玉状硝子体混濁です!」と俺が正解を出すと、再び「おおおお!」と一同。
准教授もかなり驚いたようで、「じゃあ、これが連続すると何て言う?」と連続で俺に質問してきた。
「はい、真珠の首飾り状硝子体混濁です!」とまた正解を出すと、「いったいどうしたんだ、アワヤくん! なにかが覚醒したのか(笑)!」と准教授は興奮しておられた。
そして、1時間あまりの講義は終わった。


いやー、みんなが分からない問題に俺1人だけ答えられるって、小学生の頃以来だにゃー。
先生の質問に答えられると、講義って楽しいにゃー。
だから、昔は勉強好きだったのかにゃ?
少しだけ、「神童」と呼ばれていた頃を思い出したにゃー。
だはー。