あわにゃん日記

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超超超イイ漢字!

前期試験が終わり、後期の授業が始まって、早3週間。
今日は神経・内分泌・血液の講義だった。
また後期も頑張っていくにゃー!
おっけーおっけー!


以前書いたように、昼休みを図書館で過ごしていた時期もあったが、そのマイブームも去り、最近はまた、昼休みに一時帰宅している。
今日も家で「いいとも」を見ながら軽くメシを食い、昼1時からの午後の講義に向け、また学校に向かった。


いつものように4年生の教室に近い路上に駐車し、教室への細い道を歩いていた。
すると、俺の前方に、杖(つえ)をついたおばあさんがスローなペースで歩いていた。
この道は、職員または学生駐車場から病棟へ続く道で、患者やそのお見舞いの人などは利用しない。
それゆえ、なんでお年寄りがこんなとこ歩いてるのか、少し気になった。
入院患者の散歩かにゃ?
ま、何でもいいや。
それより、もうすぐ午後の講義が始まるから、急ぐにゃー!
だはー。


あまりにもスローペースだったので、俺はあっという間におばあさんに追いつき、そして追い越そうとした。
すると、ここで事件が発生した。
おばあさんの動作がピタっと止まり、その場で思いっきり腰をかがめたではないか!
なぬっ!
どっか痛くなったの!?
気分悪くなったの!?
大丈夫かっ!?


心配になり、追い越そうとしていた歩みのスピードを落とし、横に並んだおばあさんの方を見た。
すると、おばあさんは俺にすぐ気付き、何やら言いたげだった。
おうおう、苦しいなら、無理してしゃべんなくていいにゃー!
仕方ないから、俺がおんぶして病院まで連れてってやるにゃー!
心配すんな、廃人だってやるときはやるにゃー!
おっけーおっけー!


と思ったら、おばあさんは普通にしゃべった。
「お兄ちゃん、この漢字、なんて読むか分かる?」と。
見ると、おばあさんの左手は、地面のマンホールに書かれた漢字を指差していた。
はいはい、お安い御用にゃー!
今は落ちぶれども元「神童」、俺が何でも答えてあげるにゃー!
・・・って、ざっけんな、ババア!
立ち止まったのは、漢字が気になったからかよ!
俺の数年ぶりのアクティブな行動は必要なかったのかよ!
俺の心配返せよ!
ざっけんなー!


仕方なく、おばあさんの足元のマンホールへ視線を落とした。
すると、おばあさんは右手で持っている杖で、マンホールに書かれた「汚水蓋」という文字列のうちの「蓋」という漢字を、ピンポイントで指し示した。
おうおう、簡単にゃー。
「これはですね、『フタ』という漢字ですよ♪」と、俺はすぐに答えた。


すると、おばあさんは満面の笑みになり、「そうね、『フタ』ねぇ〜!」と解決して喜んでいた。
そして、さらに語り始めた。
「私ね、最近、漢字の勉強してるのよ〜。こないだ覚えたのは、『喜びもひとしお』の『ひとしお』は『一入』って書くのよ〜。」と。
へぇ〜、「一入」って書くんですか〜。
って、ざっけんな!
俺も漢字好きだから、そんくらい知ってるし!


仕方なく、知らなかったふりをして、「勉強になりました」的なリアクションをとった。
すると、おばあさんは「そうだろう、知らなかっただろう」的な満足げな顔をし、次に右手の杖を持ち直した。
そして、「せっかく教えてもらったから、覚えなきゃね〜。」と言ったおばあさんは、杖を使って「蓋」を何度も地面に書いていた。
ほほう、勉強熱心なおばあさんだにゃー。
この歳で学ぶ意欲が旺盛なんて、素晴らしいにゃー。
だはー。


・・・って、感心してる場合じゃねーし!
俺はいつまであんたに付き合えばいいんだよ!
もう午後の講義、始まっちゃうじゃねーか!
こっちの学ぶ意欲を邪魔してんじゃねーよ!
ざっけんなー!