前期試験が終わり、その後の公衆衛生学の実習も終わり、ようやく暇になった。
夏休みはどこも行かなかったので、この週末に福岡へお買い物＆モツ鍋でも食いに行くことにした。
ん？
誰と行くのって？
・・・ざっけんな！
余計なこと聞いてんじゃねーよ！
宮崎から県外へ遊びに行くとき、多分、福岡が一番安く行ける。
利用者が多いため、高速バスが格安でたくさん運行してるからだ。
最安値は片道3千円くらいで、距離が半分くらいの熊本へ行くよりも安い。
今日は土曜日ということもあり、満車ばかりだったが、朝イチの便で何とか予約が取れた。
おっけーおっけー！
というわけで、今朝7時45分に高速バス乗り場へ行った。
すると、しばらくしてバスがやって来て、係員に乗車券を見せたりしてバスに乗り込んだ。
車内にはほとんど空席は無く、カップルや女子高生4人組、親子連れ、サラリーマン風の人など、色んな年齢層の人達がいた。
そんな車内を進み、数少ない空席のうちの1つと、自分のチケットに書かれた記号が同じだったので、そこに座った。
「今から出発して、4時間の長旅かぁ〜。早起きしたから少し眠ろうかにゃ？」なんて思っていた。
しかし、出発時刻になっても、バスはなかなか出発しない。
車外を見ると、係員が何やらソワソワしていたので、何らかのトラブルっぽかった。
そして、出発時刻を5分あまり過ぎたとき、バスの係員の女性が車内マイクを使って状況を説明した。
「皆様、お急ぎのところ、誠に申し訳ありません。只今、1組のお客様がまだ来ていらっしゃいません。あと3分だけ待って、それでも来られなかったら、出発させていただきます。」
ふーん。
迷惑な人がいるもんだにゃー。
ま、急いでるわけじゃないからいいけど。
だはー。
結局、遅れた人達は現れず、そのままバスは出発した。
その後、1時間くらい眠っていたら、しばらくして最初のトイレ休憩になった。
トイレに行ったり、タバコを吸ったりしていたら、10分間の休憩時間が終わったので、車内に戻った。
しかし、休憩時間が終わったはずなのに、また発車しない。
「どうなってんだ？」と思ってたら、5分くらい経って、運転手が車内マイクで説明した。
「先程、乗り損ねたお客様が今、車でこのサービスエリアへ向かっておられます。もうすぐ着かれるようなので、しばらくお待ちします。遅れた分は頑張って飛ばしますので、お許し下さい。」
ん？
車でバスを追いかけてきたの？
・・・ぷぷっ！
ざっけんな！
そこまでして乗りたいのかよ！
しばらくして、送ってくれた若い女性の車で、40〜50歳くらいの小太りのオバサンとその息子らしき小学生が現れた。
バスの乗客はほぼ全員、どんな人達が乗ってくるのかと注目していたので、車内はシーンとして、その2人の乗客を迎えた。
そして、通路を歩き、後方の席へ向かう2人。
だんだん近づいてくるオバサンの顔をチラッと見たとき、俺は気付いた。
・・・ぷぷっ！
泣いてるっ！
って、いい大人が泣くようなことかよ！
泣きながらバスに乗ってきたオバサンを見て、面白かったけど、少しかわいそうにもなった。
ま、反省してるようだし、許してやるか。
無事にバスにも乗れたんだし、ほら、もう涙を拭けよ！
そして、2人で楽しい旅にしろよ！
おっけーおっけー！
バスが出発し、再び眠った。
それから1時間半くらい経って、2回目のトイレ休憩が取られた。
またトイレに行ったり、タバコを吸ったりしていたら、10分間の休憩時間が終わったので、車内に戻った。
しかし、休憩時間が終わったはずなのに、またまた発車しない。
って、ざっけんな！
もうトラブルは解決したんじゃねーのかよ！
今度は何だよ！
どうやら、休憩のため車外に出た乗客が、まだ戻ってないらしい。
しばらく待ってると、3分くらい遅刻して、オバサンと小学生の2人組がやや小走りにバスに戻ってきた。
・・・！！！
って、またおまえらかよ！
ぬおぉぉぉ！
ざっけんな！
反省したんじゃなかったのかよ！
さっきの涙は何だったんだよ！
さっきの俺の優しい言葉、全部返せよ！
今日合計で、どんだけ他の乗客を待たせるんだよ！
おまえ、時間にルーズ過ぎるだろ！
マジでざっけんなー！
俺は怒り半分、呆れ半分で、バスに乗り込んで通路を歩いてくるオバサンを見ていた。
すると、オバサンのＴシャツに書かれた文字に、初めて目が留まった。
「なんくるないさー*1」と書かれてあった。
・・・って、ざっけんな！
完全にケンカ売ってんだろ！
そんな考えで生きてるから、そんな無神経な行動ばかりしてしまうんだよ！
もっとマイナス思考になれよ！
ざっけんなー！
*1:沖縄の方言で「なんとかなるさ」の意。
