今日は薬理学の試験。
唯一再試がない科目のため、今回初の一発勝負だ。
早朝1時に目覚めた俺は、勉強を始めた。
約1週間前に軽く見てはいたが、ほとんど初顔合わせだ。
あと12時間しかねえ。
間に合うのかにゃ。
つぁはぁ〜。
薬理学は、その名の通り、薬の作用について勉強する科目だ。
薬の作用は容易に覚えられたのだが、頭を悩ませたのは薬の名称。
プラリドキシム、αブンガロトキシン、プロベネシド、フェノバルビタール、クロルプロマジン、エトスクシミド、ジアゼパム・・・・・・。
何の法則もなく並ぶ、100個も200個もあるカタカナ。
ニューヨークの街角で、初めて会う人の名前を全部覚えるみたいなもんだ。
ざっけんな！
覚えられるかよ！
とは言え、覚えないと今年の試験が終わってしまう。
語呂合わせを駆使して、必死で覚えた。
クロルプロマジンは、「クロールのプロ？ マジ？」と覚えた。
ハロペリドールは、「Hello,Perry！ どう？」と覚えた。
エトスクシミドは、「江藤すぐ死ね」と覚えた。
野球部の江藤先輩、ごめんなさい。
だはー。
そんな12時間を経て、試験を受けた。
思ったよりは簡単だったような、でも出席日数や前期試験なんかを考えると厳しい出来だったような。
何とか通ってて欲しいもんだにゃー。
だはー。
